ここ最近国際社会で大きな懸念材料の一つとなっている南シナ海問題を知っとく。
先日中国が開催したASEAN会合では中国側の行動が2人の外相をキレさせるという異例の事態まで発生したと伝えられている。
東シナ海問題とは?
東シナ海問題は領土をめぐる紛争の一つで、端的にはベトナム、フィリピンマレーシア等7カ国が領有権を争っているというもの。
問題をさらに複雑かしているのは人工島建設を進める中国とそれに反対するアメリカとの関係である。また強硬姿勢を貫く中国に対する当事国との関係性である。
東シナ海に眠るもの!?
なぜここまでこの海域が欲しいのか。大きく2つの理由がある。その一つは天然資源が大量に眠っている可能性があるとされていること。特に中国は13億人を超えると言われる人口を抱えている。彼らにとってこの石油や天然ガスといった資源が手に入れば今まで以上のエネルギー水準を保つことができる。さらには資源保有国として優位な国際関係を確立することになる。もう一つはこの南シナ海という海域が海運の要所であるということである。この海域が実効支配することができれば、国際外交の強いカードの一つになるとされている。特に上記の当事諸国に対し大きな影響力を持つことができる。当然、この海域への外国軍航行(実際にこれまでもアメリカ海軍はこの領域で活動してきた。)も拒否することができるものである。
戦争が起きる絶望的展望も?
現在も急ピッチで進む島の建設合戦。当事国の中では大きな力の差を見せつける中国に真っ向から反対する姿勢を見せるアメリカとの関係性は際どい。
南シナ海に浮かぶ島々にそれぞれ存在する所有国だが、その島を守るのに十分な軍事力を持つのは中国のみとされる。それに対抗すべくアメリカ、そして日本は軍備の提供を行っている。さらにアメリカ軍は自軍の軍艦に近郊を航行させるなどして監視の目を緩めない姿勢を貫く。中国側は自国領域を防衛する明言しており緊張は解けない。
仲裁裁判所は国際法に基づき中国の領有権を認めないとの判断を下したものの中国側の姿勢は変わらず現在もASEANの会合で議論がなされている。