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日本に迫る巨影―捕鯨をめぐる日本と世界

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国際捕鯨委員会が先月末スロバキアで行われた。

結論から言うと調査捕鯨に対する許可が厳格化するというオーストラリア、ニュージーランドの提案が賛成多数で可決された。日本側としては調査捕鯨は「科学的根拠に基づく」との主張を貫いている。

国際政治上はどうなる?

ここまでのニュースを見て国際政治上どうなのと思う。実際問題として国際捕鯨委員会の採決は法的な拘束力を持たずいわば「空気読んでね」といった感じ。しかしオーストラリアやニュージーランド等、捕鯨反対国の提案が採択された以上それにそぐえば強い批判を受けることも必須となる。以前も紹介したが調査捕鯨として年間数百頭ものクジラを捕獲しさらに食用として市場に出回っている事実に国際的な批判を多々受けている。当然国として調査捕鯨をしているためそれに必要な船や研究機材等の諸経費は国家予算から賄われる。なので関連企業(財閥を含み)への金の流れが見えなくもない。

科学的にはどうなの?

では日本が主張する科学的な側面ではどうか。世界最大の哺乳類であるクジラは未だ神秘の動物であることは間違いない。絶対的な情報量の少なさやプランクトンを海水ごとの見込む種もあれば巨大なダイオウイカを食べるという種もあるといわれる。未だに目撃されることが殆どない種がいるなど、その生態は未知。知的好奇心をかなりそそる部分がかなりある。群れの中に新種が紛れているという事もあるらしく捕鯨するが多くなってしまうのはそのためかという考察も成り立つ。

金と名誉と政治―うさぎの考察。

結果的には研究費として国家予算に組み込める点でまず捕鯨を確保しているのかと考える。おそらく捕鯨船の開発造船費用もその経費に盛り込まれいることだろう。ちなみに捕鯨に対して数十億という予算が割り振られている。うさぎもこの記事を書くうえで調べたのだが東北大震災の復興予算のうち23億円が捕鯨関連の予算として石巻の復興という名目上使われいたそうだ。

また生物学的な研究からするとクジラの研究は世界的にも公然な穴場となっているのかもしれない。捕鯨をして胃の中を見れば食べているものがわかるし、体の構造から繁殖の過程が見えてくるだろう。捕鯨をしないとする国が多い今クジラの研究は途方もないもののように感じる。日本が主張する科学的な根拠とはこういった部分だろう。科学的な栄誉が得られれば日本の教育水準の高さを証明することになり、今課題となっているグローバル教育の後押しとなる。

さまざまな思案のなかでいつも人間は自然を翻弄し続ける。その代償は同じ人間から問われることになるのでないだろうか。

今後も捕鯨問題については追跡していく。

 

photo from*http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/a\\\/021500009/

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